取材協力
土にこだわりつづけるいちごの匠、横田聖誠(きよとも)さん
【父から受け継いだいちご畑】
河内町白浜地区で、父の代からいちごを専業で栽培し始めた横田聖誠さん。県立農業大学を卒業後20歳で家業を
継ぎました。50aの畑の3/5が紅ほっぺ、2/5でさがほのかを作っています。ルビーの宝石のようにキラキラの
冬の日差しに輝く横田さんのいちご達。ほおばると、サクッじゅわ〜と甘い果汁が口いっぱいにあふれ出します。
その秘訣は”土”。土壌にありました。
【酵母にカルシウム】
「ビール酵母と漢方薬を混ぜた肥料にサンゴの化石を肥料として与えています」と横田さん。ビール酵母を使うのは株を
元気にするため。サンゴの化石を投入するのは、温かくなるにつれて柔らかくなるいちごの果皮を少しでも固くするため。
さらに、よりいちごの旨味を引き出すために、筆による受粉交配が多いなか、横田さんは蜂による自然受粉交配に
こだわっています。肥料も蜂に害が及ばないように化学肥料などは使わず、天然の物を使用。
【いちごもメリハリが大事】
ハウス内の温度管理にも気を使い、午前中は光合成を活発にするために温度を高め、
午後からは午前中に吸収した栄養分を株や実に送るために温度を低めに設定し、
より上質の甘みと輝きを作りだしています。
「いちごが一番美味しいのは1〜2月です。今年は出だしは遅れましたが味は上々です」
と語る横田さんの隣で、無言でパクパクといちごをほおばる果莉菜ちゃん(3歳)がいました。
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Q さがほのか、ひのしずくetc…。味は違うの?
A 品種で違います!
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あまおう 赤い、丸い、大きい、うまいの頭文字からの命名。糖度が高くほどよい酸味。
ひのしずく 熊本県特産。艶々とした紅色でみずみずしく甘みがあり酸味は控えめ。
紅ほっぺ たっぷりの甘み。大粒で香りがよく果肉まで真っ赤に染まる。
さがほのか 佐賀県特産。果肉が白いのが特徴。甘みが強く日持ちも期待大。
とよのか いちごの代表的品種。甘みの中にほどよい酸味。
章姫(あきひめ)口当たりが柔らかく甘みたっぷり。
◆◆おいしい見分け方◆◆
◎ヘタが青々としてみずみずしいもの
◎ふっくらと太っていてパンと張りがあるもの
◎赤みの色が均一で鮮やかなもの
◎タネの粒々がくっきりしまばらでないもの
◎パックの底に果汁が染み出ていないもの
いちごは収穫後は甘くならないので、店頭で購入する時は完熟に近い物を選びましょう。
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