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 組合員の皆様には、平素より組合の事業運営に深いご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

 令和5年度は、3年超に及んだ新型コロナウイルス感染症の拡大が収束の兆しを見せ、経済活動の本格的な回復が期待されるところでありましたが、ウクライナ紛争の長期化や中東での軍事衝突の発生など国際社会の平和と安定が脅かされる状況が続き、世界的なインフレや為替の変動により物価が上昇しました。物価上昇による個人消費の低迷は経済の回復に大きな影響を及ぼしています。

 農業においても、不安定な国際情勢と急激な円安の進行により、肥料・飼料・燃料など営農に欠かすことのできない生産資材の価格が高騰する一方、増加したコストの農畜産物価格への転嫁が進まず、農業経営は厳しい状況に直面しています。

 このような中、世界的な人口増加や新興国の経済成長により食料需要が増加し、世界的な食料争奪戦の激化等、食料安全保障上のリスクが高まっています。国家的な課題として、輸入食料や輸入生産資材への過度な依存を見直し、国内生産による食料の安定供給を維持することが求められており、「食料・農業・農村基本法」の25年ぶりの改正においても「食料安全保障の確保」が基本理念とされています。

 JAグループでも、「国民が必要とし消費する食料は、できるだけその国で生産する」という「国消国産」の考え方を提唱し、食料自給率の改善等、食料安全保障上の課題に対する取組を進めています。当JAも「国消国産」のための持続可能な農業を支援すべく、組合員の皆様のニーズに応えるサービスの提供に努めてまいります。

 令和5年度の事業につきましては、JA活動総合3カ年計画の2年目として、「農業者の所得増大」、「農業生産の拡大」、「地域の活性化」、「経営基盤の強化」に向けて取り組んでまいりました結果、厳しい経済環境にもかかわらず、概ね計画を上回る実績となり、配当のご提案をさせていただくことができました。これもひとえに組合員の皆様のご支援とご協力の賜物と厚く御礼申し上げます。

 

熊本市農業協同組合
代表理事組合長 野原 泰夫