JA熊本市柑橘選果場次世代型選果施設の竣工式が9月7日、同市河内町の現地で行われ、JAや柑橘部会役員のほか地元議員、行政機関や施工業者ら約150人が同施設の落成を祝いました。高齢農家の作業負担軽減や品質管理向上のため、今年3月に大規模改修工事に着手。極早生温州ミカンの出荷に合わせ、9月中旬から本稼動しています。
施設は、既存の鉄骨3階建てに計約2600平方メートルを増設。ミカンを電動リフトで下ろす自動荷受設備や、衝撃から守り採れたての品質を保持する「スローダウン式」フィンガーソーターのほか、箱詰め時にミカンに傷みを与えないスイング式自動秤量機や世界初の生キズセンサーを採用。品質を判定するより精密なカラーグレーダーと内部品質センサーも新たに導入しました。ミカンの選果・計測能力は日量約260トンで、総事業費約20億4400万円。
また、生産情報を消費者に届けるシステムも構築し、消費者の安全志向への配慮や、生産者の生産工程管理を支援する狙いもあります。
JAの村上一也組合長は「柑橘の情報発信拠点として『夢未来みかん』ブランドを確立し、農家所得の向上につなげていきたい。ミカン選果の高度化や効率化を実現した本施設を多方面から活用していただきたい」と呼び掛けました。
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