今月の表紙は、熊本市西区河内町で温州ミカンやデコポンを生産する杉本幸介さん(38)ご家族(妻の夏奈江さん、次女の洵実さん、長男の亮誠くん、※長女の信真さんは学校でした)に飾って頂きました。
撮影日は、デコポンの収穫が終わった1月中頃。収穫したデコポンは、杉本さんの貯蔵庫で出荷の時期を待っていました。
デコポンは、収穫した直後は酸味が強いため、一定期間貯蔵して酸味を抜いてから出荷します。貯蔵すると、果皮が赤みを帯びてきます。貯蔵は2段階に分かれており、貯蔵性を高めるために果皮を乾燥させ(予措)、果実を一つずつ、ポリ袋に入れて棚に置きます(本貯蔵)。美味しくなるその時を待って、出荷されるのです。
「デコポン」は登録商標で、「不知火(しらぬひ)」、「M-16」、「肥の豊」という品種があります。その中で、糖度13度以上、クエン酸1%以下の基準をクリアした、JAから出荷されたものだけが「デコポン」という名で出荷されています。
「デコポンは、簡単に皮をむくことができて、袋ごと食べられ、種もなく食べやすいのが特徴。ジューシーで、とにかく香りがいい。食べるときはもちろん、収穫しているときも、貯蔵庫でも、デコポンの香りが広がります」とデコポンの魅力を語る杉本さん。
JA熊本市柑橘部会では、2月上旬から5月いっぱいまでデコポンを出荷します。
2月上旬から無加温デコポン(ビニールハウス内で加温をせずに栽培したもの)、2月中下旬から露地デコポン(露地栽培のもの)、4月中下旬から冷温デコポン(露地栽培のデコポンで、専用のポリ袋に入れて冷温貯蔵したもの)、5月上旬からPプラスデコポン(鮮度保持効果のある袋に入れて長期貯蔵したもの)を出荷します。
今年産は、デコポン1000㌧の出荷を計画しています。 |